映画やテレビドラマ、音楽アーティストのライブ映像などが収録された商品を購入したいときに、Blu-ray(ブルーレイ)版とDVD版のどちらを選ぶかで迷ったことがある人は多いでしょう。この2種類のバージョンから購入するものを選ぶときは、両者の違いを知ることが重要です。

DVDは第2世代光ディスクの一つで、ブルーレイはその後継として開発された第3世代の光ディスクの一種です。両者は直径が12cm、厚さが1.2mmである点は共通していますが、DVDは波長650nmの赤色半導体レーザー光を使用して読み取りを行うのに対して、ブルーレイは波長405nmの青紫色の半導体レーザー光を用います。

2種類の光ディスクを徹底比較したとき、誰もが認識する違いは記録可能な容量の大きさです。DVDは特によく普及している片面一層のディスクで4.7GB、片面二層のディスクで8.54GBなのに対して、ブルーレイは単層でも25GB、二層で50GBものデータを記憶させることができます。映像作品を光ディスクにおさめるとき、DVDでは幅720ピクセル、高さ480ピクセルのSD画質で、ブルーレイでは幅1920ピクセル、高さ1080ピクセルのHD画質でおさめられるのが一般的です。

この解像度であれば、第2世代のこのディスクであれば片面一層で最大約120分、第3世代のBlu-rayだと単層で最大約180分の動画を収録することが可能です。光ディスクの規格に解像度は無関係であるため、より高い解像度の映像をおさめることは当然可能ですが、光ディスクのように容量が限られている記憶媒体だと、高解像度になるほど収められる動画の長さが短くなります。また、動画のサイズは解像度だけでなくビットレートにも左右され、レートが大きくしすぎると短時間の動画しか収められなくなってしまいます。

光ディスクを保存する上では、劣化することなくデータを保持できる期間も重要です。この点については、第2世代も第3世代も大きな違いはなく、適切な方法をとっていれば十数年は記憶されているデータを保持できます。ただし、Blu-rayはディスクの保護層が前の世代より非常に薄くなっており、より気をつけて保管をしないとデータの読み取りができなくなってしまうので注意が必要です。例えば、不織布ケースにBlu-rayディスクを保管するときは、Blu-ray対応のケースを購入する必要があります。CD用の不織布ケースだと、記録面に凹凸が転写されてしまって読み取れなくなる可能性があるからです。